Microsoft 365のドメイン確認でTXTレコードを使うのはなぜ? ― DNS認証の流れを理解する

Microsoft 365・Azureカテゴリを表すパンダのイラスト Microsoft 365・Azure

この記事について
この記事は、2026-09-06時点のMicrosoft Learnを確認して整理しています。

検証ステータス:📘 公式仕様確認済み・実テナント値は未使用
Microsoft 365の実際の確認用TXT値や利用中ドメインは掲載せず、ダミー表記で説明します。

Microsoft 365で独自ドメインを追加すると、ドメインを管理できる人かどうか確認するため、DNSへTXTレコードの追加を求められることがあります。Microsoft側は、そのドメインのDNSに指定した値が公開されたことを確認し、ドメイン管理権限の証明として使います。

なぜTXTレコードで確認できるのか

DNSレコードを変更できるのは、そのドメインのDNS管理権限を持つ人です。

Microsoft 365はセットアップ時に一意の確認値を示します。現在のMicrosoft Learnでは、手動確認用の値は次のような形式で案内されています。

MS=msXXXXXXXX

実際の値はテナント・セットアップごとに異なるため、記事やログへ本物を残さず、Microsoft 365管理センターに表示された値を使います。

sequenceDiagram
    participant A as Microsoft 365 管理者
    participant M as Microsoft 365
    participant D as DNS provider
    participant N as Authoritative DNS

    A->>M: 独自ドメインを追加
    M-->>A: 確認用TXT値を提示
    A->>D: TXTレコードを登録
    D->>N: DNSへ反映
    A->>M: 確認を実行
    M->>N: TXTレコードを問い合わせ
    N-->>M: 指定値を返す
    M-->>A: ドメイン確認完了

重要なのは「TXTというレコード型そのものが本人確認をする」のではなく、指定された値を対象ドメインのDNSへ公開できることをMicrosoftが確認している点です。

Domain Connectの場合は自動化されることがある

Microsoft 365の現在の手順では、対応するレジストラー/DNSプロバイダーならDomain Connectによって設定を自動化できる場合があります。

手動方式では、自分でDNSホスト側へTXTレコードを追加します。画面に表示される手順が現在の契約・DNSプロバイダーに対する正本です。

DNSへ登録した直後に見えないことがある

DNSは複数のサーバーとキャッシュを経由して参照されます。変更直後に、すべての問い合わせ元から即座に同じ値が見えるとは限りません。

flowchart LR
    A[DNS管理画面で変更] --> B[Authoritative DNS]
    B --> C[Resolver / Cache]
    C --> D[Microsoft 365から確認]
    B --> E[手元のDNS問い合わせ]

Microsoft Learnでは、TXT追加後の確認に時間がかかる場合があり、DNSホストによってはさらに時間が必要になると案内されています。

自分のPCからTXTを確認する

WindowsならResolve-DnsNameを使えます。

Resolve-DnsName -Name '<your-domain.example>' -Type TXT

nslookupでも確認できます。

nslookup -type=TXT <your-domain.example>

ここで大切なのは、Microsoft 365の画面に出た本物の確認値をブログ、チャット、スクリーンショットへ不用意に貼らないことです。

TXT確認とメール用DNS設定は別

ドメイン所有の確認が終わった後、Exchange Onlineなどを利用するならMX、SPF用TXT、CNAMEなど別のDNSレコードを設定します。

flowchart TB
    A[ドメイン所有確認] --> B[確認用TXT等]
    A --> C[サービス利用設定]
    C --> D[MX]
    C --> E[SPF TXT]
    C --> F[その他CNAME等]

「TXTがあるからメール設定も完成」とは限りません。確認用レコードと、実際のサービスを動かすためのDNSレコードを分けて考えます。

確認用TXTはいつまで必要か

Microsoft Learnの現在のDNS情報取得手順では、ドメイン確認後に確認用TXTまたはMXを削除できる案内があります。

ただし、SPFなどサービス運用に必要なTXTレコードまで削除してはいけません。名前が同じTXT形式でも用途が異なるので、削除前に値と役割を確認します。

トラブル時に見る順番

flowchart TB
    A[Microsoft 365で確認失敗] --> B[入力したdomainを確認]
    B --> C[DNS providerの登録値を確認]
    C --> D[TXTを外部から問い合わせ]
    D --> E{指定値が見える?}
    E -->|No| F[反映先・TTL・DNS権威を確認]
    E -->|Yes| G[Microsoft 365側で再確認]

DNSの値が見えない状態でMicrosoft 365側の「確認」を何度も押すより、まずDNSとして公開されているかを切り分ける方が原因を追いやすくなります。

まとめ

  • TXT確認は「DNSを変更できること」を利用したドメイン管理権限の確認

  • Microsoft 365が提示した一意の値をDNSへ登録する

  • DNS反映には時間差があるため、外部からTXTを確認すると切り分けしやすい

  • ドメイン確認用TXTと、MX/SPFなどサービス運用用レコードは別

  • 実際の確認値や組織ドメインを教材へそのまま載せない

公式情報・一次情報

Microsoft Learn — Add a custom domain to Microsoft 365
https://learn.microsoft.com/en-us/microsoft-365/admin/setup/add-domain?view=o365-worldwide

Microsoft Learn — Gather the information you need to create DNS records
https://learn.microsoft.com/en-us/microsoft-365/admin/get-help-with-domains/information-for-dns-records?view=o365-worldwide

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