Microsoft Entra ID P1 / P2とは?M365 E3とE5の認証・ID管理差を整理

Microsoft 365・Azureカテゴリを表すパンダのイラスト Microsoft 365・Azure

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Microsoft Entra ID P1 / P2とは?M365 E3とE5の認証・ID管理差を整理

この記事について
Microsoft公式ライセンス情報を2026年9月18日時点で確認し、Microsoft Entra ID P1/P2とMicrosoft 365 E3/E5/E7の関係を、認証・Conditional Access・Identity Protection・PIMの観点から整理しています。

検証ステータス:📘 Microsoft公式情報確認済み・実機未確認

Microsoft Entra IDは、Microsoft 365のユーザー、グループ、サインイン、アプリへのアクセスを支えるID(Identity:誰であるかを表すデジタル上の身元)基盤です。

P1/P2の違いは「Microsoft 365へログインできるか」ではありません。基本的なID管理の上に、条件付きアクセス、リスク検知、特権管理をどこまで高度化できるかが主な違いです。

最初に覚えたい用語

用語初心者向けの意味
MFAパスワード以外の要素も使う多要素認証
Conditional Accessユーザー、端末、場所、リスクなどの条件でアクセスを判断する仕組み
sign-in risk今回のサインインが攻撃者によるものかもしれないリスク
user riskユーザーアカウント自体が侵害されている可能性
Identity Protectionリスクのあるユーザー/サインインを検知・対応するEntra機能
PIMPrivileged Identity Management。管理者権限を必要な時間だけ有効化する仕組み
break-glass accountConditional Access障害などの緊急時に使う非常用管理アカウント

E3/E5/E7との関係

Microsoft公式の2026年6月18日更新ライセンス文書では、次のように整理されています。

Microsoft 365Entra ID
E3Entra ID P1
E5Entra ID P1 + P2相当の権利を含む(P2を含む)
E7Entra ID P2機能に加えMicrosoft Entra Suiteを含む

P1はE3/E5/E7に含まれ、P2はE5/E7に含まれます。E7にはさらにMicrosoft Entra Suiteが含まれ、Private Access、Internet Access、ID Governance、ID Protection、Verified ID premium capabilitiesなどへ範囲が広がります。

P1とP2を実務で分ける

機能例P1P2
Conditional Access○○
SSPR writeback○○
Risk-based Conditional Access–○
Identity Protectionの完全なリスク情報制限あり○
Privileged Identity Management–○

P1でもConditional Accessは利用できますが、sign-in risk / user riskを条件として自動制御するrisk-based policyはP2領域です。

サインイン制御の流れ

flowchart LR
    U[利用者] --> S[Microsoft Entra sign-in]
    S --> CA[Conditional Access P1+]
    CA --> D{端末・場所・アプリ等}
    D --> MFA[MFA要求]
    D --> B[Block / Allow]
    S --> R[Identity Protection P2]
    R --> RR{Sign-in/User Risk}
    RR --> CA

P1では「社外からならMFA」「管理対象端末だけ許可」といった明示条件を作れます。P2ではMicrosoftが検出したリスクを条件へ加え、「高リスクのサインインならブロック」といった制御を設計できます。

まず試す:自分のテナントを読み取る

Microsoft Entra admin centerでOverviewを開き、テナント名・Tenant ID・ライセンスを確認します。次にUsersやGroupsを閲覧し、構成を把握します。

最初からConditional Access policyを変更しないのが安全です。

Microsoft Graph PowerShellで自分だけ読む

Graph PowerShellを利用できる検証環境なら、最小のUser.Readで自分の情報を取得します。

Connect-MgGraph -Scopes "User.Read"

$ctx = Get-MgContext
$ctx | Select-Object TenantId, Account, Scopes

Get-MgUser \
  -UserId $ctx.Account \
  -Property Id,DisplayName,UserPrincipalName |
  Select-Object Id,DisplayName,UserPrincipalName

ここを見る

  • TenantIdが想定テナントか。

  • ScopesがUser.Read中心の最小権限か。

  • 自分のユーザーだけを取得できるか。

成功の目安

想定テナントへ読み取り権限で接続し、自分のID情報を取得できることです。

1か所変える

書き込みscopeを追加するのではなく、Select-Objectで表示propertyだけを変えます。API利用時も最小権限から始める癖を付けます。

PIMで「常時管理者」を減らす

sequenceDiagram
    participant A as 管理者
    participant P as PIM
    participant C as 条件/承認/MFA
    participant R as 管理者Role
    A->>P: Role activationを要求
    P->>C: 条件を評価
    C-->>P: 承認
    P-->>A: 一定時間だけRole有効
    A->>R: 管理作業
    P-->>A: 時間終了でRole無効

PIMは管理者を常時Global Administratorなどにしておくのではなく、必要なときだけ権限をactivateするJust-In-Time(必要時だけ)運用に使います。

Microsoft公式ではPIMの利用にEntra ID P2またはEntra ID Governanceなどの有効なライセンスが必要です。eligible assignmentを持つユーザーだけでなく、承認者やaccess review担当者などにもライセンス条件があります。

実務例:海外からの不審サインイン

E3/P1環境では、場所・端末・MFAなどの条件でConditional Accessを構成できます。E5/P2なら、Identity Protectionのrisk detectionを利用して、通常と異なるサインインをrisk-based Conditional Accessへつなげられます。

ただし自動ブロックを全社へ一気に適用すると正規ユーザーを締め出す可能性があります。Report-only、検証グループ、break-glass accountを使って段階導入します。

一般利用者・事務職・情シスの確認点

立場確認すること
一般利用者MFA登録、サインイン警告、パスワードリセット方法
事務職・アカウント担当入退社、異動、グループ、ライセンス割当
情シス/セキュリティConditional Access、risk、PIM、監査、非常用アカウント

管理者が確認する項目

  • E3/E5/E7または追加Entra SKUを確認する。

  • Conditional Access対象ユーザーに必要なP1以上の権利があるか。

  • risk-based policyを使う対象にP2権利があるか。

  • break-glass accountを通常ユーザーと同じpolicyでロックしない設計か。

  • Conditional AccessはReport-onlyから検証したか。

  • PIM対象roleと常時割当roleを棚卸ししたか。

  • PIMの承認者・reviewerを含むライセンス条件を確認したか。

  • MFA/authentication methods policyを整理したか。

  • sign-in/audit logの保持・連携要件を確認したか。

  • Agent 365などエージェントID向け機能はユーザー向けP1/P2と別条件があることを確認したか。

よくある誤解

「E3ではConditional Accessを使えない」

E3にはEntra ID P1が含まれ、Conditional AccessはP1機能です。

「P1でもユーザーリスクで自動ブロックできる」

Risk-based Conditional AccessはIdentity ProtectionのP2機能を必要とします。

「PIMは管理者全員にP2を1本だけ買えば使える」

PIMにはeligible roleを持つ利用者、承認者、reviewerなど利用者ごとのライセンス条件があります。

Microsoft公式情報

Entra ID P1/P2は「管理画面の上位版」ではありません。P1で条件を使ったアクセス制御を行い、P2でリスク検知と特権管理を高度化すると捉えるとE3/E5の違いを理解しやすくなります。

文書情報

記事タイトル
Microsoft Entra ID P1 / P2とは?M365 E3とE5の認証・ID管理差を整理
作成日
更新日
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https://papanda925.com/?p=16127

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